9Jul
乾燥ひじきのレシピを見ると、水で戻して、更に茹でてから料理に使うレシピが多いですよね。
あとで加熱もするのに、先に下処理をするのはなぜなのでしょうか?
今回は、乾燥ひじきを茹でずにそのまま料理に使うのは、ありかなしか?
また、茹で戻しと茹でこぼしの違いについてもお伝えします。
乾燥ひじきはそのまま食べられる?茹でないとダメ?
多くのレシピでは、乾燥ひじきを水で戻したあと、下茹でしてから煮物や、炊き込みご飯などの料理に使われる工程になっています。
水で戻す必要があるのはわかりますが、下茹で処理は本当に必要なのでしょうか?
加熱調理するときも、ひじきの下茹でをするのはなぜなのでしょうか?
実は、ひじきなど海産物には「ヒ素」という物質が含まれている報告があります。
農林水産省でも、ひじきに含まれる「無機ヒ素」には注意が必要としています。
また、無機ヒ素を摂取することによる人体への影響については、「日本において、食品を通じて摂取したヒ素による明らかな健康影響は認められていない」と、しながらも
(3)一方、無機ヒ素が一度に、または短い期間に大量に体の中に入った場合は、発熱、下痢、嘔吐、興奮、脱毛などの症状があらわれると報告されています。また、無機ヒ素が長期間にわたって、継続的かつ大量に体の中に入った場合には、皮膚組織の変化やがんの発生などの悪影響があると報告されています。
と、説明しています。
ひじきにヒ素が!?
なんて、びっくりですよね。
でも、ご安心ください。
ひじきに含まれるヒ素は、水に溶ける性質があるため、水洗いや、水戻し、茹でこぼし等によって減らすことができるのです。
乾燥ひじきに含まれる無機ヒ素は、
水戻し:約5割減
茹で戻し:約8割減
茹でこぼし:約9割減
それぞれ減らすことができます。
つまり、乾燥ひじきは、水戻しだけよりも、ゆで戻しや、茹でこぼしまでした方が、ヒ素の含有量を減らすことができるのです。
ちなみに、ひじきに含まれる鉄分やカルシウム、食物繊維などの栄養素は、茹でこぼしまでを行った場合でも、7割以上残るそうです。
そのため、少し手間は増えますが、茹でこぼし処理まで行っていたほうが、栄養も摂りながら、安心して食べることができますね。
茹でると茹でこぼしの違いは?
先程からちょこちょこ出てくる、「茹でこぼし」という言葉。
どんな調理か知っていますか?
茹でこぼしとは?
茹でこぼしとは、乾燥ひじきを水で戻し、その水を捨て、新しいお湯で、茹で、その後水洗いすることを指します。
混乱しやすい、「茹で戻し」と比べてみましょう!
【茹で戻し】
乾燥ヒジキ→ゆでる→お湯を捨てる→水洗い
【茹でこぼし】
乾燥ヒジキ→水戻し→戻し水を捨てる→熱湯でゆでる→お湯を捨てる→水洗い
茹でこぼしのポイントは、茹でる前に水で先に戻しておくことですね。
茹でこぼしをすることで、乾燥ひじきのヒ素は9割減らすことができます。
乾燥ひじきの茹でこぼしの時間は?
乾燥ひじきをゆでこぼしする場合、実際にどのくらいの時間茹でればいいのでしょうか。
農林水産省によると、乾燥ひじきは30分水に浸したあと、その水を捨ててて、沸騰後に5分間茹でる調理方法を紹介しています。
5分間でよいなら、それほど長くないですね。
生協のひじきパックが便利
我が家よく使うのは、生協のドライパックされたひじきです。
水戻し、加熱済なので、そのまま使えます。
サラダにサラダにそのままかけたり、煮物に使ったりと、戻す手間がないのでとても便利です。
まとめ
ネット上の色々なレシピを見てみると、乾燥ひじきを下処理せず、そのまま調理に使ったり、ふりかけなどにする方法も見かけます。
しかし、ひじきにヒ素が含まれていることを考えると、乾燥ひじきは茹でこぼしをするのが一番いいでしょう。
水で戻すだけよりも、さらに安心してひじきを食べることができますよ。
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